着せかえ日記

椅子の内部、バネのお話

みなさんこんにちは。イスの着せかえ屋さんSOHOウレタン担当です。

 

すっかりと寒くなりました。年の瀬で忙しなく日々が過ぎるのを感じます。皆様は風邪を引かぬようあたたかくしてお過ごしください。

 

 

 

今回は椅子の座面のベース部分を少しご紹介したいと思います。椅子のベースの多くはバネが使われています。

バネ」と一言で言っても「Sバネ

 

 

 

 

や「あおりバネ

 

 

など椅子の作られた場所や時期によってバネの種類も様々です。

弊社に持ち込まれる、長い間大事にされていた椅子などには私が初めて見る構造のバネが使われていることもあったりします。

なかにはラバーなどで座面を支えているものもあります。

 

 

今回はSバネの修理の紹介をします。Sバネの多くは経年劣化や過剰な負荷がかかることによって、一番負荷のかかる中心部分や、木枠とバネを支えているパーツが破損したりして座れなくなってしまうことがあります。

その場合、バネは取り除き、新しいベースを木枠に張っていきます。使われるのはウェービングベルトと呼ばれるゴムを編み込んだベルト(写真左)とパワフルメッシュです。(写真右)

 

 

まずウェービングベルトを木枠に張り、座った時に体を支えます。合板などとは違い、伸縮性があるため座った時に沈み込みによる柔らかな座り心地になります。

さらにその上にパワフルメッシュを張り、座面をさらにしっかりと補強していきます。パワフルメッシュを張ることで座面の耐久性を上げます。

 

これでしっかりと補強されたベースの上にお客様の望む座り心地を目指したウレタンを作っていきます。

 

今回は代表的なベース修理をご紹介しました。勿論椅子の状態やお客様の希望によりその他様々な修理方法を行うこともあります。

「座り心地」はウレタンの他にもバネやベルトなど、様々な要素で構成されています。

今後も椅子を大切に使っていただくためにあらゆる部分までお客様のことを考え尽力しております。

 

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