皆さん、こんにちは。
張り工程の担当の小田です。
創縫では毎日いろんな椅子が持ち込まれています。お客様が持ち込まれる椅子の中には、とても状態が悪く縫製品がビリビリビリに破れていたり、経年劣化でウレタンの形がなくなり、粉状になってしまったりするものもあります。
今回はウレタンの形がわからないものを縫製品を頼りに復元する手順を紹介します。
まずは元になる縫製品です。
これに合うウレタンを作成したいので縫製品の寸法を測ります。
大まかにどんな形状でどのような材料で形を作るか考えます。
今回は縫製品よりも10mm大きなウレタンで表面はソフトウレタンとすることにしました。
スケッチを元に材料を切り出して接着します。
カーブしている部分は階段状になるようにウレタンの大きさを変えて接着します。
この構成では段差が大きく、表面がボコボコの波打ちしてしまいそうです。
そこで段差の隙間にウレタンを追加しました。
さらに表面にソフトウレタンを巻きながら接着します。
両端を切り落として大きさを整えて横の段差をなくします。
切り落としたウレタンから横の形状を採寸して切り出します。
それを横に接着してひとまず形が完成しました。
縫製品に入れてみます。
まだイマイチ張りが足りません。
そこで樹脂綿を追加します。
完成です。
今回はウレタンの復元でしたが、逆に縫製品がペットにやられて形がないものや、クッション自体を処分してしまい残ってないものなどでも、なんとかカタチにしますので、お気軽に弊社の営業までお問い合わせください。